【サマデイ】立命館大学が世界標準入試システム「TAO」を導入

教育人財開発機構 編集部 2022.03.16

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【サマデイ】立命館大学が世界標準入試システム「TAO」を導入
立命館大学は、世界標準モデルの入試システム「TAO」を採用することを決定した。導入の理由は、多様なバックグラウンドを持つ受験生にとってアクセスしやすい入試を実現するため。2022年度から、総合型選抜、帰国生・留学生・英語基準入学試験等での利用となる。
このたび、立命館大学が世界標準モデルの入試システム「TAO(The Admissions Office)」を採用することが決定した。2022年度から、総合型選抜、帰国生・留学生・英語基準入学試験等での利用となる。

立命館大学は2030年に立命館学園が目指す将来像の実現に向けての方向性である「学園ビジョンR2030」*1を策定し、その中で「グローバル社会への主体的貢献」を政策目標のひとつとして掲げている。さらに、海外大学と立命館大学の両方で学位取得できるプログラム、英語で学位取得できるプログラム等も充実し、先進的な国際教育を推進している。

そのような中、TAOの導入によって入学者の受け入れについても世界標準化される。TAOは日英両言語に対応し、志願者がひとつのフォームで複数の大学に出願できるグローバル対応の入試システムだ。「フォーム作成機能」によって、大学の管理者が自ら出願フォームを設定することができるため、変化に対しても時間・コストをかけることなく柔軟に対応でき、この点も大きな導入メリットとなっている。
 

■導入の背景
立命館大学では、国内学生の約半数が近畿圏外から、また留学生は70を超える国・地域から集まり、ともに学んでいる。多様なバックグラウンドを持つ受験生にとってアクセスしやすい入試を実現するために、今回TAOの導入が決定した。

TAOは入試プロセスのDXを低コストで容易に行うことができる世界標準モデルのシステムで、導入によって下記のようなメリットを得ることができる。
 
●シンプルでわかりやすいUI/UXによる志願者の出願しやすさの向上
●国内学生・外国人留学生受け入れの効率化による入試業務の負荷軽減
●フォーム作成機能による開発費・保守費の大幅削減


日本の大学入試は海外大学と比べて複雑で、志願者の負担が大きいため、外国人留学生から敬遠される傾向がある。そのため、日本の大学にとっての機会損失が生じていると言われているが、TAOを導入することによってこのような課題も解決することができる。

*1  学園ビジョンR2030
http://www.ritsumei.ac.jp/features/r2030leaflet/

■現在のTAO参画校(50音順)
【大学・大学院】
関西学院大学
京都外国語大学
京都先端科学大学
慶應義塾大学
芝浦工業大学
総合研究大学院大学
東京音楽大学
東北大学
立命館大学
早稲田大学

【専門学校】
九州テクノカレッジ

■The Admissions Office(TAO)とは?
https://admissions-office.info/lp/

世界の大学は「オンラインアプリケーション」と呼ばれるシステムを使って入試プロセスを全面的にオンライン化している。このシステムでは、願書提出の手続きから、選考書類の提出、合格発表まで、すべて簡単に一括管理することが可能だ。

現在、日本の大学は、大学・学部ごとに入試の流れが異なり、Web出願といっても書面郵送が必要だったりと、国内の志願者はもとより、「オンラインアプリケーション」が主流の海外の志願者にとって複雑なものになっている。そのため、海外学生が日本に留学したいと思っても、方法がわかりづらいため断念するといった機会損失にもつながっている。

「The Admissions Office」は、世界標準のオンラインアプリケーション。日本語・英語で利用でき、グローバル対応のシステムでありながら、独自フォーム作成機能やCSVインポート/エクスポート機能など日本の大学の実情に即した運用が可能。国内学生のAO入試や多面的・総合的評価型入試、海外学生の募集にも役立てることができる。

今後、The Admissions Officeは、他の大学とも連携してフォームの共通化を進め、アジアの大学のための入試コンソーシアムを形成していく。