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【からだポータル】明石医療センター附属看護専門学校、コロナ禍におけるITを活用した学生の健康観察をスタート

教育人財開発機構 編集部 2021.08.18

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【からだポータル】明石医療センター附属看護専門学校、コロナ禍におけるITを活用した学生の健康観察をスタート
明石医療センター附属看護専門学校は、からだポータルの学生検温管理システムを導入した。2021年8月1日より稼働し、夏季休暇中の学生の健康状態もリアルタイムに把握できるようになる。これにより、学生の体調変化をいち早く把握できる体制ができ、学生にも先生にも安心して授業を行ってもらうことができる。
明石医療センター附属看護専門学校(兵庫県明石市)は、からだポータル株式会社(大阪府高槻市)の学生検温管理システムを導入した。2021年8月1日より稼働し、夏季休暇中の学生の健康状態もリアルタイムに把握できるようになる。

コロナ禍により、登校できずに授業に出席できないこと、そのせいで必要な学力を身につけることができないことなど、学校運営は非常に難しい状況となっている。学生が学業に専念できる体制をつくることは、学校にとって極めて重要である。学生の体調変化をいち早く把握できる体制をつくることで、学生にも先生にも安心して授業を行ってもらえるよう、本システムが活用されることとなった。


【検温管理システム開発の背景と目的】
昨年からのコロナ禍により学校においても学生の健康管理は更に重要なものとなった。従来から行っている血圧などの定期的な健康状態の把握に加えて、日々の健康状態を把握しなければならない。学校では、健康観察表を先生が毎回準備して学生に配布し、学生は毎日体温を測り、健康状態を記載した上で提出する。先生は提出されたクラス全員分の健康観察表を確認の上で再度配布する、こんなことを毎日繰り返さなくてはならなくなった。

このような負荷が高い事務作業をITの活用で軽減したいという要望のもと、まずは毎日の健康観察表のIT化に着手した。紙で運用しているものをパソコンやスマートフォンで代替するところから始め、管理すべき学生の情報を他システムとも連携しつつ、DX化を推進して効率的な学校運営を目指す。


【システムの特徴】
からだポータル検温管理は、現場で実際に学生の健康観察をされている先生のご意見をいただいて作り上げた。非常に簡易に管理することができ、なおかつ、必要な情報を網羅すべくさまざまな便利な機能を実装した。

・数秒で完了する簡易な入力作業
必要最低限の入力項目に絞ることで、数分どころか数秒で入力が完了する。スマートフォンを使い慣れた学生にとっては、わざわざ紙を準備して記載するよりも手間がかからない。
 

・未入力や体調不良者へのアラート機能
うっかり入力を忘れていたり、ついつい面倒で入力を後回しにしたりする学生には、督促の通知をすることで入力を促す。また、体調不良である可能性が確認された学生には、すぐに担任の教員に連絡するように通知することができる。
 

・先生が把握しやすい学生の体調管理画面
学生が入力した健康状態をクラスごとに一覧で表示する。体調不良の学生は赤色で表示、体調不良の可能性がある学生は黄色で表示することで、一目でクラスの状況を確認することができる。
 

・インストール不要のブラウザで利用できるシステム
スマートフォン専用アプリではなくブラウザを利用したシステムであるため、スマートフォンだけでなくパソコンやタブレットなどデバイスを選ばずに利用することができる。インストールする必要がないため、簡単に始めることが可能である。


【今後の展望】
今回は、非常に負荷が高く効率が悪かった紙の運用をIT化した。これで終わることなく、さらなる機能追加を計画している。学校で管理している学生の情報をITでつなぎ、より効率よく学生の状態がわかるようにすること、その基盤を活用することでより効率的に学校運営することを目指す。学生にとっても先生にとっても学業以外の事務作業については可能な限り負荷を下げながら、より多くの情報を管理することで適切な指導を一人ひとりの学生に行えるよう、今後も学校運営のDX化を推進する。


【現在計画中の追加機能】
・健診結果のIT化
学生の定期健康診断結果をスマートフォンで表示する。必要に応じて印刷ができる。

・定期的な血圧測定値管理
月に1回測定して、学生が入学してから卒業するまでの情報を一覧表示する。

・予防接種及び抗体価管理
学生が接種したワクチンの種類やその摂取日、抗体価を管理し、臨地実習時の考慮事項として活用。

・抽出条件に応じた対象学生へのメッセージ送信
学生の健康状態に応じて必要な情報提供や指示を送信する。

・学生の安否確認
災害時に学生が安全な状態でいるか確認することができる。

・メンタルケア
未知のウイルスや予防のためのワクチンに対する不安など、学生の精神状態が不安定になる事態に対応する。ストレスの高い学生を発見してケアできるようにする。